元町商店街のスズラン灯

今年は、季節が思いの外駆け足で、あっという間に秋がやって来てしまいました。簾や風鈴や扇風機と同居したまま、慌てて羽毛布団を引っ張り出しています。
こんな夕暮れ時の私の楽しみは、灯りです。
西の空に落ちていく日の残照を眺めながら、三宮から元町まで歩き、大丸前のスクランブル交差点から眺める「市章」と「錨」の電飾もその楽しみのひとつです。1933(昭和8)年に第一回みなとの祭りが開かれたのを記念して、錨山と市章山が点灯され、初めて錨と市章が夜空に輝きました。以来、裸電球からLEDになりましたが、雑踏の中でふと見上げて目に入ると、あたたかい気持ちになる電飾です。
さて、交差点から元町商店街に入ると、まずアーケードを見上げます。東西約1.2キロの元町商店街には、約200基のスズランの形をした街灯「スズラン灯」が設けられています。
江戸時代、この商店街は京都から九州への西国街道でした。1868年に神戸が開港されてから6年後、1874(明治7)年に”元町通”と名付けられました。その後元町商店街は様々な時代の波にもまれましたが、京都についで日本で2番目にスズラン灯を設置することで、明るい商店街になりました。昭和5年に封切られた映画「神戸行進曲」には、主題歌にスズラン灯が歌われているほど、元町商店街のシンボルとなりました。
元町一番街と3丁目から6丁目まで、花やランタンなど五種類のスズラン灯がともっています。
元町商店街のスズラン灯に見守られながらのそぞろ歩き、神戸ならではの楽しみ方の一つです。

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