神戸のいちご

神戸市内でのいちご狩りが、いよいよ、3月20日から本格的に始まります。
北区の、有野町二郎、大沢町上大沢、淡河町中山、長尾町上津の4地区には、23ヵ所の農園があります。
そもそも、神戸でのいちごの栽培は大正10年頃、有野町二郎で始まりました。歴史を遡ると、兵庫県におけるいちごの発祥は鳴尾村(現在の西宮市)で、明治の37年頃から昭和の初め頃まで盛んでした。その当時、有名だった鳴尾の生産者さんから苗を分けてもらって栽培を始めたのが有野いちご部会会長の滑浦さんのお父さんでした。
二郎で、関西で初めての”いちご狩り園”が開園したのは昭和35年頃のことです。
このあたりで、いちごの栽培が盛んになったのは、六甲山からの豊富な伏流水と、水はけの良いさらさらの砂地、それに昼夜の寒暖差が大きい、という自然環境がいちごの栽培に適していたからです。いちごの登録品種は150種以上ありますが、神戸では、大きくて甘さが人気の「章姫」、「さがほのか」、「紅ほっぺ」など約10品種が栽培されています。
これらのいちごは、ほとんどスーパーなどには卸されていませんので、いちご狩りで味わうか、直販所で求めてくださいね。
6月上旬まで開園予定、午前10時から午後1時まで
入園時間は45分間、大人1700円小学生1500円
078-961-2650まで
新型肺炎コロナ対策として、手洗いとビニールハウス内の換気は申し合わされています。
いちごで笑顔になりましょう!

あいな里山公園

 

阪神・淡路大震災から、22年目の年を迎えました。「1.17のつどい」で使われる竹灯明台(竹筒)を作っている場所として、「あいな里山公園」が写っているのをテレビで何度も目にしました。
「国営明石海峡公園神戸地区」愛称;あいな里山公園は、昨年2016に北区山田町藍那に、第一期開園をしました。
広大な敷地には、茅葺き民家や農村舞台、里山交流館など様々な施設があります。
しかし、なんと言っても素晴らしいのは、四季折々の豊かな表情をみせてくれる棚田や雑木林などの里山風景です。
“とんど”のように特別な行事もありますが、毎月、ここでしか体験できないような農作業と収穫、自然観察会や暮らしの体験などのここならではのプログラムがたくさんあります。
藍那地区は、何百年も前から、ちゃんと生活が営まれ、農業空間として維持され保たれてきた貴重な”里山”です。
三宮からバスで、乗り換えを含めても一時間以内で行ける”もうひとつの神戸”です。
私たちが幼い頃に見た元風景に会いに行きませんか。

あいな里山公園
●(591)8000
930~1600
入園料 大人410円

 

2017-1-29

神戸花物語

寒さの角が取れ、どことはなしに春の気配がしてきました。毎日眺めている六甲山も笑いかけているようです。異人館、居留地に代表される神戸ですが、「神戸ブランド」として誇るべきもののひとつに「花」があるのを知っていますか。
神戸市域の1/3占める北区、西区には豊かな農業エリアが広がり、花の栽培にも適した温暖な気候に恵まれ、花の生産が行われています。
伊川谷町(西区)での切り花の栽培は、明治初年から始まっていますから100年以上の歴史があります。また、淡河町(北区)では、昭和28年に「新鉄砲ゆり」を導入。その後、系統を選び交配を重ねた結果できた「ミスオーゴ」などのオリジナル品種を育てるのに成功し、これは門外不出として商標登録もされました。洋花のユリの代表のような「カサブランカ」と比べた違いを尋ねてみると、淡河の新鉄砲ユリは1本の枝に3~5輪の花がつき、それらが下向きに咲くのではなくやや上向きに咲き、横から見たその姿はまるでラッパのようでもあり、清楚で涼しげ、凛とした風格はため息が出るほどの美しさと…、褒め言葉は止まりません。そんな「淡河の鉄砲ユリ」は7月から出荷開始。(10月位まで)どこかで是非、一目見てくださいね。
ユリが終わるとチューリップの出番です。これも今から60年以上も前に富山県から球根を仕入れ取り組み始めたのがチューリップ生産の発端となりました。その後、貿易の自由化に伴いオランダから球根の輸入もし、今年は181品種80万本ものチューリップが出荷されています。
神戸は、冬場も好天に恵まれることから、花は大きく色鮮やかなだけでなく、葉の色までも鮮やかで、市場の仲買人さんたちの評価は高く人気があり、全国的にも折り紙つきの品質だそうです。パンや洋菓子に、神戸産の花を添えてのプレゼントも、神戸らしさがプラスされた素敵な贈り物だと思いませんか。
今「花物語」として神戸の花全体のブランド化が進められり、神戸市内産のお花を扱っている小売店は東灘区や中央区に10店舗あります。3月1~3日に、ハーバーランド「デュオドーム」において行われるイベント「神戸花物語」には、切り花、鉢物併せて2万本の花で溢れています。会場では、「これがチューリップ!?」と目を見張るたくさんの可愛らしい花と、それらを愛しみ大切に育てた生産者の方々にも会えますよ。