北野の街並みからほんのわずかしか離れていない所に位置する日本庭園「相楽園」、元は、1885(明治18)年頃から着手されて1911(明治44)年に完成した、小寺泰次郎氏の邸宅でした。第11代神戸市長小寺謙吉氏の先代にあたる人です。
神戸市に譲渡され、「相楽園」と名付けられたのは1941(昭和16)年のことです。それまでは、「小寺邸」とか「蘇鉄園」と呼ばれていました。
神戸市が管理している重要文化財6つのうち、相楽園には「旧小寺家厩舎」「舟屋形」「旧ハッサム住宅」があります。
日本式の庭園ですが、正門から入ると、樹齢300年を越えるものも含め100株以上の見事な蘇鉄が迎えてくれ、なんとなく和風のなかに、南国的な不思議な雰囲気を醸し出しています。
相楽園の中にあり、55年に亘り、神戸市の迎賓館として交流の歴史を重ねてきた「相楽園会館」が、2018年12月12日に「THE SOURAKUEN」として生まれ変わりました。ウエディングやレセプション、予約制のレストランやパーティースペース、カフェなどがあります。
北野クラブ、ソラなどを手掛けている「クレ・ドゥ・レーブ」社が、伝統の上に革新的な味付けをして、リニューアルして開業しました。
カフェ「相楽園パーラー」で、ようやく念願のランチをしてきました。
6000坪の見事な庭園を眺めながらの贅沢な空間は、依然として変わりありませんでした。
林立するビルを借景の「相楽園」、真新しい風も愉しむことができました。
まさしく、あい楽しむ「相楽園」です。