JR 元町駅から歩いて約10分で「相楽園」に着きます。
相楽園は、元神戸市長小寺謙吉氏の先代本邸の本邸の庭園で、明治18年頃から着手されて完成したのは明治の末頃です。 神戸市の所有になり一般公開されたのは、昭和16年です。
飛石や石橋、流れや滝などが配置された由緒正しい約2万坪もの広い日本庭園が、にぎやかな県庁界隈の真ん中に位置していて、背景が林立しているビル群、というのも面白いですね。
樹齢500年と伝えられている大クスノキも見事ですが、私は、樹齢約300年の蘇鉄が好きです。
相楽園の北東には、小寺謙吉氏が河合浩蔵氏に設計を依頼して明治43年に建築された「厩舎」があります。馬車を入れるための車庫の二階には厩務員のための宿舎が、東側には高い吹き抜けの天井がある馬房があります。外側からこの厩舎を眺める時、私はいつも、豊かな時代の有り様にに見とれてしまいます。
この重要文化財の厩舎で行われた”苔玉教室”に参加してきました。
姫路の好古園で、伝統的な盆栽などの技をを習得し、現代の暮らしに添うような作品を提案されている小山実智子さんが講師です。
盆栽や苔玉は初めて、という若い人と並んで、まずは、植物を保護して包み、大事な栄養素を含んだ土を練り上げることから始まり、土の乾燥を防ぐための苔を張り糸で巻き付けて縄で縛るまでの二時間、汗を流しながら無心に土や植物と向き合いました。
贅沢な馬房という空間での苔玉作り。
次はどんな植物と向き合えるのだろうか、と相楽園に行く楽しみが、またひとつ増えた気がしています。
問合せ 078 351 5155
各種の講座は要予約
相楽園への入園料、材料費が必要
2016-11-16