市消防局の月刊情報誌「雪」
「『雪』が降らない日は晴れになります。空を見上げて一杯背伸びしてください。お疲れさま雪」
神戸市消防局の機関誌「雪」最後の号(3月号)の巻末に記された言葉です。
1949年3月創刊の機関誌「神戸消防」から、消防の記章が雪に似ていることから「雪」に改、単に局内向けの情報誌ではなく、市民に向け、神戸の文化を届けたいと、市内在住の画家による表紙絵を用い、大学教授を始め文化人の寄稿や著名人の対談、エッセーなども掲載する媒体と変化。消防局員であり編集長である窪田哲夫氏や伊藤芳弘氏ほかの熱意に出稿者の人々も快諾。阪神・淡路大震災直後も休刊することなく発行、被災した街の写真と未曽有の震災下で闘った消防隊員の手記を掲載しました。
その寄稿者の一人、神戸市総合インフォメーションセンター長の潮﨑孝代さんは、「雪」での連載136回分(2009~2021年)を一冊にまとめました。
それが「みちくさKOBE ぶらり歩いてみませんか?」です。
知っているようで知らないスポットや、エピソードが満載。潮﨑さんは、1979年から、さんちかタウン(当時)のインフォメーションこうべの市政コーナーで勤務。商業施設の中にある行政の案内所は珍しく、市民や観光客にとっても便利な立地であったこともあり、多くの人が訪れたそう。その人たちの要望に応えるために積み重ねてきた43年間の136ストーリーです。手に取ってみませんか。A5版。269ページ。2200円。花森書林で販売