親の責任について

校庭から道路に飛び出したサッカーボールを避けてバイクが転倒した事案における、ボールを蹴った子どもの親の責任-最高裁は、4月9日、この事案において、親の責任はないとの判断を示しました。この判決は、本来危険ではない行為からたまたま損害が発生した場合には、通常親の責任が認められる子どものケンカや自転車事故などとは同列に扱うことはできない、という内容であり、個別の事案の判断としては十分にありうるものだと思います。
もっとも、この事案においても、第一審・第二審では親の責任を認め、1000万円を超える賠償を命じる判決が出ています。
また、ケンカや自転車でなくても、たとえば雨上がりに傘を振り回して遊んでいたら友達の目を突いてしまった、というような場合であれば、親が責任を負うべき、という判断におそらくなると思われます。
お子様が入園・入学して、新たな環境に送り出す親御さんとしては、「登下校の際に交通事故に遭わないだろうか、知らない人に声をかけられないだろうか」と不安な気持ちでいっぱいだと思われます。
しかし他方で、自分の子どもが、わざとではなくても周りに危害を加えてしまうかも知れない、ということもまた、考えておかなくてはなりません。
ご家庭での指導・促しを根気よく繰り返すとともに、責任賠償保険への加入等も、是非積極的にご検討ください。

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平野・佐々木法律事務所   ☎078-351-7687
兵庫県弁護士会所属  弁護士  佐々木  伸

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