神戸低侵襲がん医療センター

神戸低侵襲がん医療センターは、「小さく見つけてやさしく治す」を基本理念とし、神戸大学医学部附属病院や神戸市立医療センター中央市民病院との連携のもと、神戸医療産業都市メディカルクラスターの民間医療機関として2013年4月にポートアイランドで開院し、今年で8年目となりました。 開院から7年間で25,000人を超える患者さんが受診され、2019年度も3,575名の新たな患者さんが受診されました。 当院は80床という小さな病院ですが、高品質で低侵襲に特化した、がん治療のコンビニのような病院です。患者さんの話にじっくり耳を傾け、病状や治療方針を丁寧に説明する、高齢者に優しい病院です。 紹介状は不要で、がんの早期診断から治療、緩和ケアや訪問診療まで、一貫して対応しています。さらに、手術が必要な場合には、神戸大学病院や中央市民病院などにご紹介します。 当院の最大の特徴は、高精度放射線治療のマグネットホスピタルで、サイバーナイフ、トモセラピー、トゥルービームという3種類の最新の治療装置を備えています。 サイバーナイフは、いわゆるピンポイント照射、定位放射線治療の専用装置です。脳腫瘍だけでなく、肺がんや肝臓がん、前立腺がんのように呼吸で動く臓器も、がんの動きを追いかけて正確に照射することが可能です。今年度からは、膵臓がん、脊椎の転移性骨腫瘍、オリゴ転移（5カ所以内の少数の転移）にも、定位放射線治療の保険適応が認められました。 トモセラピーは、CTと治療装置がひとつになって360度方向から照射する、強度変調放射線治療IMRTの専用装置です。頭頸部がんや前立腺がんに最も有用で、近くに放射線に弱い臓器がある場合でも、がんに集中して正確に照射することが可能です。 トゥルービームは、広範囲の病巣を短時間で照射出来るだけでなく、呼吸に同期した照射や回転しながらの照射も出来る、汎用型でかつ高機能の治療装置です。サイズの大きな肺がんや食道がん、膵臓がんにも正確に照射することが可能です。 当院でがん治療を受けていただく場合には、一人の患者さんを複数の科が担当して、最適ながん治療を提供します。また、肺がん診療のマグネットホスピタルも目指しており、さまざまな臨床試験や治験を実施して、「切らずに治す」低侵襲がん医療を実践しています。