当院は、「小さく見つけてやさしく治す」を基本理念とし、今年で開院9年目を迎えます。放射線治療と薬物療法を中心に、カテーテル治療や内視鏡治療、緩和ケアにいたるまで、「低侵襲がん医療」に特化した病院です。
特に放射線治療では、甲南医療センター、神戸赤十字病院、JCHO神戸中央病院、西市民病院、神戸労災病院、神戸百年記念病院など、治療装置を持たない中核施設と連携し、高精度の放射線治療で地域のがん診療に貢献しています。
当院の特徴は、3種類の治療装置を用いて、全身どの部位の癌でも高精度の放射線治療を提供出来ることです。サイバーナイフは、ピンポイントで照射する定位放射線治療の専用装置です。脳腫瘍だけでなく、5㎝以下の肺がんや肝臓がん、前立腺がんなど、呼吸で動くがんも正確に照射出来ます。さらに、脊椎転移や5個以内のオリゴ転移の適応も認められました。トモセラピーは、360度方向から照射する強度変調放射線治療の専用装置です。前立腺がん、耳鼻科領域のがん、膵臓がん、脊椎転移やリンパ節転移などに最適です。トゥルービームは、広範囲を一度に照射出来る装置です。リンパ節転移を伴う肺がんや食道がん、乳がんの温存術後など、さまざまながんの放射線治療が可能です。
当院は肺がん診療にも注力しており、小さな肺がんも超音波気管支鏡で正確に生検し、病理診断や遺伝子診断に基づいて、抗がん剤治療や分子標的薬、免疫療法などを、患者さん毎に最適な組み合わせで提供する個別化医療を行っています。
これからも、神戸大学病院及び中央市民病院との緊密な連携のもと、ポートアイランドにおいて安心・安全ながん医療を提供していきます。