結婚・子育て資金贈与

平成27年の税制改正で、子供や孫への結婚・子育て、教育資金の贈与を一定額まで非課税とする制度が導入されました。

これは、少子化対策に加え、高齢世帯が持つ資産を若い世代に移して景気をてこ入れする目的で導入されたもので、もらった側は1千万円まで贈与税がかからないというものです。

また、使途についても、出産費用や保育所の利用料などが想定されており、非課税枠のうち300万円までは結婚式や新居の家賃・敷金に利用できることになっています。
しかし、現実の利用はそう多くなく、また、上記のような必需、もしくはそれに近い用途に使えることから、富裕層ほど有利な仕組みであるとの声も上がっています。
そこで、政府・与党は、この制度が適用される場面や使途を制限する方向で検討を始め、12月にはおおよその枠組みが発表されることになりました。
この制度は、導入時から、一定の期間で改正されることが予定されており、このタイミングでの見直しは意外なことではありません。
しかし、この例にも見られるように、税制というものは時々の情勢の影響を受けて、かなり頻繁に改正がなされるものです。
ですので、資産形成、資産運用をお考えになる際には、現在の税制が続くことを前提としてシミュレーションするのではなく、税制とは必ず変わるものだという前提でお考え頂く必要があります。
逆に、現在の税制を有利に活用できそうであれば、早いうちに適用を受けてしまった方がいいということも言えるかも知れません。
資産形成・運用には、民法・保険契約・そして税金、社会保障など、広い知識が必要となります。それぞれに頼りになる専門家を確保されて、気軽に相談できる関係を作っておいてください。

2018-11-23

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