地下鉄学園都市駅から南に1㎞行くと「ブランチ神戸学園都市」というショッピングモールがあり、その中の「まちづくりスポット」という地域住民の交流スペースでは、多様なイベントが行われています。

ここは1980年代に、私たちがひんぱんに訪れていた現場です。人が足を踏み入れない丘陵を切り拓き、土砂を運び出して海を埋め立てる大規模な宅地開発は「山、海に行く」工事として有名になりました。

大地を削ると地下の地層が顔を出します。地層はその土地の何万~何十万年前の歴史を記録しています。私たちはその記録を読み解くためにここに通っていました。高塚山粘土層や高塚山貝化石層、高塚山断層が姿を現し、それは学術的に貴重なものでした。

地球環境の深刻さがさけばれる中、地球の歴史やいとなみを知ることは豊かな地球を残すために大切です。自然災害が多発する中、地域の大地の生い立ちを知ることは命を守ることにつながります。

觜本 格(かがく教育研究所(元神戸市中学校理科教師))

高塚山層

六甲山地と神戸の街

 

 

 

 

 

 

 

「まちづくりスポット」の主催で「地球と地域を学ぶ」講演会&ワークショップを開催することになりましたので、紹介します。

<第1回講座> 3月6日(日)13時30分~15時

・南海トラフ巨大地震はどうして起こるのか?-地震のしくみと六甲山地の生い立ち-

<第2回講座> 7月24日(日)13時30分~15時

・神戸の大地の成り立ちと歴史を学ぶ―化石と地層を観察し、岩石実物図鑑を作ろう―

<第3回講座> 11月6日(日) 13時30分~15時

・学園都市が海だった?神戸に象がいたってホントの話?-地層を読み解き、山と平野の生い立ちをさぐる―「ブランチ神戸学園都市」の場所にかつてあった本物の地層から「日本沈没」を科学的に検証します。

<問い合わせ:maghispo@cskobe.com