煮干(にぼ)しはカタクチイワシをほしたもので、おいしいダシをとるのに使います。解剖(かいぼう)しながら魚の体のしくみを調べましょう。

<準備物>

10㎝ぐらいの煮干し、つまようじ、ピンセット(おはし)、台紙、セロテープ(両面テープ)

 

 

 

 

 

(1)頭と体をわけます。

(2)頭の上から爪(つめ)を入れて2つにわります。

(3)目の横にキャラメル色の脳(のう)(5㎜)があります。白っぽい筆先(ふでさき)のようなサイハ(エサをこしとる)とクシのような茶色のエラ(酸素(さんそ)を取り入れる)があります。

(4)目玉と脳とエラとサイハを取り出します。目玉の裏側に細い糸のようなものがあります。目の情報(じょうほう)を脳に送る視神経(ししんけい)です。

(5)体を背中側から爪を入れて2つにわります。

(6)黒っぽい内臓(ないぞう)のかたまりがあり、背中には背骨が尾びれまで続いているのがわかります。

(7)内臓の先っぽ(エラとつながる)には、黒い心臓(しんぞう)があります。心臓の横に大きな黒いかたまりが肝臓(かんぞう)です。肝臓(かんぞう)の裏側にキャラメル色の胃があり、肝臓の横後ろに黒いねじれた腸(ちょう)があります。卵巣(らんそう)や精巣(せいそう)が見つかることもあります。

(8)心臓、肝臓、胃、腸を分けて取り出します。

(9)背骨を取り外します。小骨の根元の黒い筋は血管です。

(10)残りの体の部分に筋肉がついています。

 

*この解剖で取り出したものは台紙に両面テープかセロテープで張り付けて保存してもいいし、食べてもいいです。煮干しのダシのうまみは筋肉のたんぱく質が分解されてできたイノシン酸という成分です。そのまま食べてもおいしく、栄養満点ですよ。

(元神戸市中学校理科教師)