磁石はどんなところに使われているでしょう。冷蔵庫のドアにチラシを張りつけるマグネット。冷蔵庫のドアがぴったり閉まるのも磁石の力です。モーターには必ず磁石が使われますから、洗濯機やミキサー。スピーカーやイヤホン、マイクロホンにも磁石は欠かせません。スマホが音を出したり、震えたりするのも磁石です。

最近は高性能、強力磁石が100円均一の店で手に入ります。「強力マグネット」は円形の黒い磁石で、フェライト磁石といいます。「超強力マグネット・ミニ」でネオジム磁石です。

<実験1> フェライト磁石で磁石につくものをさがす

台所や道具箱のいろいろな器具や道具が磁石につくかどうかを調べてみましょう。

スプーン、ホーク、ほうちょう、トング、なべ、フライパン、かなづち、ドライバーのこぎり、くぎ、クリップ、アルミカン、スチールカン、金属たわし・・・・・

多くの器具が磁石につくことがわかります。アルミカンはつきません。スプーンでもつかないものがありますね。磁石につくのは、鉄か鉄が多く含まれる合金です。

金属のお金(硬貨)を調べてみましょう。1円、5円、10円、50円、100円、500円

つきませんでしたね。鉄ではないからです。外国の硬貨には磁石につくものがあります。中国の1元、ユーロの5セントなどです。鉄でできているのですが、さびないように銅やほかの金属で表面をおおっています。

<実験2> フェライト磁石を転がしてみよう

フェライト磁石を2枚セットにして、テーブルの上で転がしてみましょう。いろいろな方向に転がしてみるようにします。まっすぐに転がりましたか。たいていは曲がっていったり、もどってきたりしたでしょう。

フェライト磁石はどちらかの面がN極で、反対の面がS極になっています。転がすとN極が北を向くように曲がります。はじめからN極を北に向けて、東西に転がすとまっすぐ転がります。N極を南に向けて転がすと180度回転してもどってきます。

 

 

 

 

 

<実験3> ネオジム磁石で方位磁針をつくろう

ネオジム磁石と小さな鉄くぎを用意します。両面にくぎをつけて、回転させてみましょう。くるくると回って、南北を向いて止まります。方位磁針ができました。地球は全体が大きな磁石で、北極はS極、南極はN極になっています。そのために磁針が南北を指すことになります。

*この実験では強い磁石を使っています。カードは磁石の性質を利用して情報を書き込んでいます。カードに磁石を近づけないように注意しましょう。(元神戸市中学校理科教師)