広辞苑で「論理」という単語を引いてみると、「思考の法則的つながり」「論証のすじみち」などという説明がされています。
これらの説明からすると、「つながり」を明確にした結果、「すじみち」立っているように見えることを論理といい、そのような考え方を論理的思考と呼ぶといえそうです
では、どうすれば「つながり」が明確になるでしょうか。
「つながり」が明確になるということは、「つながり方」が明確になるということです。つまり、AとBの「関係性」が明確になるということです。 文章でいえば、AとBは「順接」なのか「逆接」なのか「結論と理由」なのか「追加」なのか「要約」なのか、それが関係性です。
そして私は、文章の関係性を明確にする、誰にでも出来る簡単な方法として、「文章をワンセンテンス・ワンテーマで書く」ことをお勧めしています。要するに文章を句点(。)でブチブチ切って、続く文章を接続詞から書き始めるということです。
接続詞はそれ自体、「順接」「逆接」などの意味を持っていますので、前の文章と続く文章の関係性が明確になります。文全体の中で使われる接続詞の数が多いほど、論理的な文章に近づくということがいえると思います。
他方で、「~が、」という「接続助詞の『が』+読点(、)」の組み合わせで文章をつないでいくと、順接なのか逆接なのかよくわからず、事柄と事柄の関係性が不明確になってしまいます。
「論理的に考える」というと、すごく難しいことのように思いますが、上記の「ワンセンテンス・ワンテーマ」を心がけるだけでも、随分と思考がスッキリすると思います。思考がスッキリすると、「何が課題なのか」「何で自分は悩んでいたのか」が明確になって気持ちも軽くなります。また話がわかりやすくなると、対人コミュニケーションもスムーズになります。
年始め、何かを変えてみたいと思ってる方は、肩肘張ることなく「ワンセンテンス・ワンテーマ」を心がけ、シンプルな思考を目指してみてはいかがでしょうか。
2023-12