夏休みの自由研究と著作権

この文をみな様が読まれるころには夏休みもほとんど終わりということになるのかも知れませんが、今回は夏休みの自由研究のお話をさせていただきます。
今の子ども達にとっては、自由研究もスマホやタブレットを利用して、インターネット上に公開されている情報を利用することも珍しくないでしょう。もちろん、それ自体は悪いことではありません。
しかし、インターネット上の情報は、ほとんど全部誰かの著作物です。したがって、これを「コピペ(コピー&ペースト)」で丸写ししたものをそのまま使うということになると、当該情報の著作者の著作権を侵害する可能性が非常に高くなります。
ですので、インターネット上の情報を著作者の承諾なく丸写ししてそのまま使ってはいけません。
もっとも、「引用」していることを明示して、どこが引用文なのかを誰が見てもわかるようにはっきりと区別して、引用文の方がメインにならないように分量を抑えて書けば、著作権侵害とはならず、他者の著作物を利用できます。
このように、要するに、あたかも自分の作品のごとく他者の著作物を丸写しして利用することが許されないだけで、ルールを守りさえすれば、インターネット上の情報を自由研究に利用しても、著作権法上の問題は発生しません。
しかし、著作権法上問題がないとしても、他者の著作物に手を加えてまとめただけでは、貴重な学習の機会を失うこともなりかねません。テストのための勉強とは違い、せっかく正解のない勉強をするのであれば、インターネット上の情報は、あくまでも資料として活用するにとどめ、テーマの設定や、研究の進め方については、是非自分の頭で、湯気が出るほど考えていただきたいと思います。

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