はがきやメール等の画像を無料通信アプリLINE(ライン)で送ると、AIが「架空請求の可能性が濃厚です!」などと瞬時に回答し、判定が難しい場合には弁護士らが個別に判断し24時間以内に返信するサービスのアプリを、さいたま市の弁護士らが開発し、12月から無料で配信しています( https://company.kakuseikyu.com/ )。
難しい言葉を並べてパニックにさせるのが架空請求の狙いでもありますし、弁護士に相談するのも気が引ける、ということも多いですから、このような気軽に使えるアプリの存在は非常に心強く思います。
もっとも、弁護士に相談しよう!とか、アプリで真偽判定してみよう!など、そこまで思えれば勝ったも同然で、そういう発想に至らない人が被害に遭うわけです。中には、ATMで振込をしようとしている横で、銀行から連絡を受けた警察官が、「これは振り込め詐欺ですよ!」と言っているにも関わらず、「ウソでもいいから振り込ませてくれ。」というおじいちゃんもいる、とのことです。被害者心理というのもなかなかに難しく、その辺りを巧妙に突くこの手の犯罪は、当面、なくなることはないのかな、などとも思ったりもします。
それでも、完全にはなくならないとしても、少しでも被害を少なくすることは出来るはずです。個人的には、いろんな「負い目」や「引け目」を理由に人に相談出来なくなったり、トラブルを抱え込んでしまったりしている人がこのような犯罪に巻き込まれるリスクが高いように思います。
自分自身が周囲に対して寛容で、相談されやすい存在になること。そうなることが、このような被害を減らす、自分ができる第一歩になるのではないか、そんなふうに思います。