みなさんは、「迷惑防止装置付電話機」をご存知でしょうか。
これは、たとえば、電話がかかってきたら、『この電話は、詐欺等の防止のため通話内容が自動的に録音されます。また、セールスの電話はお断りしておりますので、営業目的でお電話頂いた方は、そのままお切りください。』というアナウンスが流れる、録音機能の付いた電話機などのことです。
このような内容のアナウンスが流れてくれば、躊躇する悪徳業者もいます。ある程度の効果が期待されるものとして、兵庫県をはじめとする自治体では、特殊詐欺防止の一環として、無償での貸し出しを行っているところもあるくらいです。
もっとも、この装置によっても、完全に迷惑電話を防止することはできず、むしろ、果敢に挑んでくる「厚かましい」業者が一般消費者と接点を持ってしまう、という問題点さえあります。
そこで、大阪市では、市条例で規定している「不当な取引」の一類型として、迷惑防止装置付電話機による自動応答により、契約を締結する意思がない旨を表示した消費者に対して、電話をかけるなどして勧誘する行為を明示し、これを禁止するよう、条例改正を進めています。
神戸市も、全国に先駆けて消費生活条例を制定した消費者保護の先進自治体でもありますし、また特殊詐欺被害の多い地域でもありますから、同様の条例改正がなされることが期待されます。
もちろん、各地域で同様の条例改正がなされたとしても、迷惑防止装置付電話機を使っていなければ意味がありません。そもそも勧誘担当者との接点を減らす意味でも、迷惑防止装置付電話機の導入を是非ご検討ください。