交通事故事案に触れて

 

最近、特に高齢者ドライバーが起こしてしまった事故についての報道が多く見受けられます。また私も、平素から、民事刑事を問わず、交通事故事案を多く担当させて頂いています。
報道に触れ、あるいは結果が重大な案件を担当させて頂いて実感するのは、被害者の心痛もさることながら、加害者が一生背負わなくてはならない十字架の重さと、そして、ハンドルを握る者なら「誰でも」加害者になってしまう可能性がある、という現実です。
重大な結果を惹き起こしてしまうのは、何も悪質な飲酒運転者や高齢者ばかりではありません。寝不足、風邪薬の服用、スマホ操作、考えごとなど、リスク要因は無数に、そして「普通」の人の「普通」の生活の中に溢れています。
「普通」の人から、「普通」の生活を奪ってしまいかねない交通事故。何かと気忙しくなる年末に向けて、今一度、「凶器」を走らせているという自覚と体調管理を十全にして頂きたく思います。自戒も込めて。

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兵庫県弁護士会所属  弁護士  佐々木  伸

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