人権擁護と懲戒処分

仕事上でもプライベートでも、学校の先生と接する機会は存外に多く、お話を伺うたびに、先生方の熱意には頭の下がる思いです。
しかし、教育者としての先生方と、法律家の端くれである私たちとでは、考え方が大きく違うと感じることもままあります。例えば、教室の黒板に誰かを中傷する落書きを見つけたときに、先生方なら教育的配慮から、「多くの生徒の目に触れる前に消してしまおう」と考えるでしょうが、私たちなら、「消すのは構わないけど、先に写真は撮っておいてね」となります。
また、先生方は、教育的配慮から、トラブルは出来るだけ校内で処理しようと考えることが多いように思われます。しかしrrもしそのトラブルが犯罪にあたるようなものであれば、内々での処理は不適当です。学校が社会に出るための準備をする場であれば、社会で許容されない行為を校内で処理することは明らかに不合理だからです。
もっとも、人への信頼を前提とする教育に携わる先生方と、どちらかといえば懐疑的な側面をもつ司法に携わる我々とでは、発想が違って当然といえます。教育という、最も崇高な現場での理念を大切にしつつ、我々の専門性やモノの考え方がお役に立てることはないか、これからも考えていきたいと思っています。

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平野・佐々木法律事務所   ☎078-351-7687
兵庫県弁護士会所属  弁護士  佐々木  伸

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