収益物件を所有してお給料以外の収入を得る、あるいは退職後の収入源とする、というのは、誰でも一度は考える資産運用の有力な方法です。そして多くの場合、収益物件の管理は、信頼できる不動産管理会社に一任しているのではないでしょうか。
不動産の管理は何かと煩雑な面がありますので、専門家である管理会社にお任せするということは、多くの場合、合理的な選択だと思います。
しかし、いくら管理会社に管理をお任せしていても、賃貸契約の当事者はオーナーです。賃貸借契約にまつわる経済的法的なリスクは、最終的にオーナーが負うことになります。
賃料不払いや原状回復に関するトラブルは、古典的かつ現在でも多く見受けられる類型のトラブルですし、近年では、賃借人が暴力団員等反社会的勢力であることが契約後に発覚したので、何とか追い出せないだろうか、というご相談もよくお受けします。
ペットや子ども、ピアノの音にまつわる住人間のトラブルに巻き込まれることも少なくありません。このような法的トラブルが多発した結果、空室が増えれば、結局賃料の低下を招きます。不動産のオーナーにとっては、法的リスクはやがて経済的リスクに発展するのです。あなたの大切な不動産の価値を守るためにも、法的な問題についても、専門家と相談できる体制を整えておくことをお勧めします。
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兵庫県弁護士会所属 弁護士 佐々木 伸