カラオケ動画のSNS投稿

自分がカラオケで画をユー・チューブや歌っている動SNSに投稿する‐ご自身ではされたことはなくても、お知り合いや、SNS上での友達がしているところは誰でも観たことがあるような、普通の光景です。
しかし、東京地裁は、昨年、このような行為は、「カラオケ音源を作成したカラオケ機器メーカーの著作隣接権を害する」として、動画の公開禁止などをユーザーに命じました。
また、この話とは少しずれますが、JASRACが、音楽教室での生徒の演奏についても著作権使用料を徴収すると決めたことに反発した音楽教室が、JASRACに対し、そのような請求権がないことの確認を求める裁判を起こしました。
このように、最近、これまではあまり細かいことを言われなかった著作権の使用に対し、厳密に使用料等を請求しようという動きが目立ってきています。これには、一般の個人の方が、SNS等で容易に不特定多数に向けての発信行為が出来るようになったことにより、著作権の侵害に当たる行為が増加し、また著作権の侵害行為が発覚しやすくなったことにも一因があると思われます。
SNSにより、誰でも手軽に自己表現ができるようになったこと自体は素晴らしいことですが、他方で、その表現行為により第三者の著作権を害していることはないか、注意する必要があります。
また、音楽の話ではありませんが、書籍や、資格試験の模擬試験などのコピー利用も、著作権を害する場合があります。割と気軽な気持ちで他人の著作権を害している場合の一例として、併せて注意して頂きたいと思います。

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兵庫県弁護士会所属  弁護士  佐々木  伸

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