「広告掲載も『勧誘』に該当!?」

たとえば、①人造素材なのに「本物(自然石)です」とウソの勧誘をされて、それを信じて宝石を買ったり、②あるいは、「絶対値上がりします」と、不確実なはずのことを自信満々に勧誘してきたので、それを信じて金融商品を買ってしまったという場合、一般消費者である買い手は、消費者契約法という法律により、取り消すことができます。

もっとも、「勧誘」というからには、基本的には電話なり訪問なりで1対1、もしくはそれに近い状況で働きかけがされている場面が想定されており、仮に折込チラシなどに上記のような不実文言、あるいは断定的文言が入っていたとしても、それは「勧誘」とはいえず、他の法律による救済はともかく、消費者契約法による取消はできない、という考えも有力でした。

しかし、最近、広告による不特定多数に向けての働きかけでも、消費者契約法にいう「勧誘」にあたる場合がある、とする最高裁判決が出されました。すなわち、対面や電話による個別勧誘による場合でなくても、折込チラシや、インターネット広告の内容を誤信して買った場合でも、契約の取消ができる場合がある、ということです。

どういう場合に、チラシなどによる不特定多数に向けた働きかけが「勧誘」に含まれるのかという点については、未だ事例が蓄積されておらず、明確な基準はありません。また、検討の結果、取消は難しいかもしれない、という結論になるかもしれません。

それでも、チラシなどの記載を誤信した場合でも契約を取り消し、代金の返還等を受けられる場合があることは明確になりました。もし、不本意な買い物をしちゃったということで悶々としておられるなら、一度専門家にご相談下さい。

初回相談無料  お気軽にご相談ください
平野・佐々木法律事務所   ☎078-351-7687
兵庫県弁護士会所属  弁護士  佐々木  伸

コメントを追加する

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です