イッキ飲みの危険

年末から年始にかけて、忘年会・新年会とお酒を飲む機会が多くなります。適度なお酒は楽しく、日頃の疲れを忘れさせてくれます。また、最近は、ひと昔前に比べると、いわゆる「イッキ飲み」の強要も、随分減っているように思われます。

しかし、それでも、急性アルコール中毒による死亡事案は、ほとんど毎年報告がされています。また、大学の体育会部活動の行事の中でなされた大量飲酒による死亡事案で、部長先生や上級生に安全配慮義務違反があるとして、損害賠償責任が認められた裁判例もあります。

このような関係者の安全配慮義務は、飲酒による事故が発生しないよう万全の注意を払う義務ですから、物理的に飲酒を強要していなくても免れるわけではありません。また、被害者が大人だから、社会人だからといって免れる義務でもありません。ですから、会社の飲み会の席で同様の事故が起こってしまえば、同席者に損害賠償責任が認められてしまうことは十分にあり得ます。

そして何より、急激な大量飲酒は人の命を奪いかねないものです。節度を守って、楽しく、スマートにお酒と付き合うよう、心がけましょう。

平野・佐々木法律事務所●078-351-7687
兵庫県弁護士会所属  弁護士  佐々木  伸

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