神戸文学館は、1904(明治37)年に関西学院のチャペルとして建てられました。
以後、神戸大空襲で被災したり、「アメリカ文化センター」、中央図書館王子分室などさまざまな利用をされ歴史を刻んできました。外観をそのまま残して復元されたのは、1993(平成5)のことで「王子市民ギャラリー」として13年間親しまれました。
「神戸文学館」として生まれ変わったのは、2006(平成18)のことです。
その神戸文学館では、現在、企画展「坂道の情景〜神戸を描いた文学」(4月16日まで)が開催されています。
神戸は街全体が坂道といっても過言ではありません。文学者も、坂道を背景にした神戸の情景をたくさん描いています。
今回の企画展では、文学作品に登場する神戸の坂道を通じて、坂道に刻まれた情景が展開されています。
堀辰雄は港辺りから鯉川、トアロードのことを「旅の繪」の中で、宮本輝は「花の降る午後」の中で北野坂を書いています。
岡部伊都子は随筆の中で、
─神戸は坂の町です。
パンの匂いのする町です。─
と書いています。 私の好きな坂道はどの辺りだろう、かと思いながら文学館の美しい建物をあとにしました。
●平日10時〜18時
土・日・祝日9〜17時
休館日 水曜日
☎(882)2028
岡部伊都子(おかべいつこ)は「上方風土とわたくしと」─神戸の六甲山麓の本山(もとやま)に住んでいた時のことを書いている。このワンピースも愛用していた机と共に館内に展示してある。
D-journal H29年3月号より
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