山手街園(バラ園)

気がつけば花の盛りを今年は一度も目にしないまま、季節は過ぎようとしています一という文章に、目が留まりました。桜のお花見のことに触れてのエッセイの一部でした。
お花見どころか、マスクをして、すれ違う人たちともなるべく一定の距離を置いて、という自粛の新しい生活スタイルが、次第に身についてきました。が、逆に、名前もわからないような小さな花や、道端でふと見つけた雑草でさえいとおしく感じますね。
今回は、目にいっぱいのバラの花に癒されるスポットをご紹介したいと思います。

昔から多くの人が行き交う主要幹線の中山手通りに、ひときわ目を引く花園があります。
この「山手街園」(以降通称のバラ園に)が造られたのは、昭和39年頃のこと。
ちょうど戦後の復興期で、街にひとときのやすらぎを、と自宅でバラの育成を手がけていた筑紫六郎さんの寄付金をもとに、神戸市が窓口となって「神戸市街頭バラ園創成基金協会」を作り、街頭にバラを植樹することになり、生まれたのが山手バラ園です。
当時から街路樹といえば、アオギリやヒラドツツジ、アベリヤなどと決まっていて、このようにバラは珍しかったそうですが、今でも、緑地帯にバラを植えている例はほとんどありません。
協会は昭和55年に解散しましたが、その後の管理は神戸市に引き継がれました。現在の山手バラ園は平成4年に改修され、約500㎡の園内には、15種550株のバラが5月から11月まで咲き継ぎます。
とりわけ、今5月は見事なバラを愛でることができます。
誰でも通りすがりに、また車の中からでも見ることができます。
こんなときだからこそ、みんなでわざわざではないお花見を
楽しんでください。
山手街園(バラ園) 中央区中山手通4丁目

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